セブ島にある老舗セミスパルタ校「CIA」のベテラン講師にインタビューをしました。人気のTOEICコースがなぜ強いのか、その秘密やCIAの歩んできた歴史などディープなところまで聞いてみました。
「e-student」代表のりょーたです!先日、セブ島にある語学学校「CIA」に1カ月間、潜入留学をしてきました。その際にぼくの授業を担当してくれたベテラン講師「Irene」にCIAのディープな部分を聞き出す機会があったので、それを今回は記事にしたいと思います。
Teacher : Irene
今年でCIAに勤めて10年間の節目を迎えるCIAで3番目のベテラン講師。TESOLコースの総責任者。CIA主催のボランティア活動を担当、またビジネスコースの諸イベントの総括者。またESLのグループクラスや新任の講師育成をトレイナーとして幅広い役職を兼任している。
(日本食が大好きなIrene。CIAの直ぐ近くにある日本食屋さんで一緒にお食事をしました。)
CIAには「Irene」のようにキャリアを積んでいるベテラン講師や中堅講師が多く在籍しています。例えば、12年間勤続しているベテラン講師や5年間以上勤務している中堅のスタッフなど。一方で、多くの語学学校では講師の流動性が激しく、数カ月や数年で退職するケースがほとんどです。しかし、新卒や新人の講師をトレーニング・育成をするためには、経験と知識が豊富なベテラン講師の存在は不可欠で、効率的な組織マネジメントを考慮すると中堅の講師も必要とされることがあります。
それでは、インタビュー形式で進めたいと思います!
CIAの歴史
(2012年にマンダウエ市のA.S Fortunaという好立地に移転した当校。学生規模は250名で講師数は120~30名。2003年からセブ島で学校運営を行ってきたフィリピンでも随一の実績校。)
―2003年に開校したCIAですが、当校はどのような歴史を歩んできたんですか?
実は最初はマクタン島で学校運営をしていました。
―そうなんですか!全然そんなイメージないです。
そらからも2回セブシティ(コロン、SM付近)へ移転を経験しました。当時は先生も70名、生徒も今の規模より全然少なく留学エージェントも頻繁には利用せず、目の前にいる生徒への英語教育に尽力していたという感じです。またコースもESLとIELTSコースしかなかったです。
―3回も移転を経験したんですね。そしたらTOEICコースはいつ開講されたのですか?
CIAの目玉となるTOEICコースは2011年に開講されました。それを追うようにしてTESOLコース・ビジネスコースも開講されました。
―年月が経つにつれて、新しいコースの開講や生徒のニーズに応えていこうとしたんですね。
また、現在はセミスパルタカリキュラムのみを採用していますが、かつてはスパルタ式とセミスパルタ式の二つのカリキュラムが存在していました。しかし、スパルタカリキュラムでは生徒と先生が一緒にステイインをするという方式を取っていて、生徒が授業時間以外にエネルギーを使ってしまって、授業中に寝てしまう生徒も少なくなかったんですよ。
それで最終的に、資格対策コースに強いセミスパルタ式の学校という今のスタイルが定着しました。あと以前よりも、スタッフや生徒も含めて、かなり多国籍になって生徒規模数も増えました。今では、韓国、日本、台湾、中国、ベトナム、タイ、アラブ諸国から多くの留学生達が集まってきます。
進化と改善の道を歩できたCIA
―何度も移転を繰り返した理由や狙いはあったのですか?
はい。学校規模の拡大、生徒の更なるニーズに応えるためにCIAは拡張してきました。以前の校舎では、施設や立地に関して不満の声も生徒から多々ありました。また学生規模が増えるにつれさらに大きい収容施設が必要になったので、拡張のために移動せざるを得ないという状況でもありました。
―確かに。最初に現在の当校の住所を見た時に「いつからこんな良い場所を見つけたんだろう」と不思議に思っていましたが、いまその疑問が解けました。生徒の声に誠実に耳を傾けて、改善をしていく中で今のCIAがあるんですね。
校舎だけでなく、コース・カリキュラム・講師を始め、教科書単位まで改善の努力は惜しみません。セミスパルタ式カリキュラムのクオリティーが下がらないように常に管理・監視もしていますし、何か問題や課題があればマネジメント陣が直ぐに対処ができるような体制が整っています。
CIAのTOEICコースが強い秘密
―ここまでお話を聞いてCIAのTOEICコースがなぜ強いのかが見えてきましたが、もっとその秘密について詳しく聞きたいです。
当校の講師マネジメントは各コースごとによってチームがあって、自分の専門の教科もしくはコースを担当するようなシステムになっています。その理由は各専門分野ごとのチームを分けることによって、より講師の質や専門性を高めることができるからです。
またそのチームの上には、トレーニングや評価を担当するアカデミックスタッフ(上司)がいて、専門ごとに分かれているので講師を徹底管理することができます。たとえば3カ月に1回、全講師を対象としたテストチェックがあります。そのテストの結果と生徒のアンケート評価を基にして、講師の待遇を決定します。また各チームごと、例えばIELTSコースとTOEICコースに関しては、テストの一定基準が高く設定されていて、一定の基準を下回るとそのチームから外される可能性もあります。
―チームごとに講師を管理・評価することによって、講師のクオリティーを高めまた維持しているのですね。効率的なマネジメントだと思います。
ちなみに、TOEICコースとIELTSコースは様々な面で常に競い合っています。コースを管理するマネージャー同士、また講師がお互いを意識し合って切磋琢磨している。校長が注力しているのもこの両コースで、だからこそ従業員もそれに気づいていて。個人的にはお互いが同じ程度の実力を持っていると思います。
TOEICコースの場合、一定の基準TOEICモックテストは最低800点はないと、TOEIC講師として教えることはできない。各コース・チームごとによって、最低基準が異なっていて、特にTOEICコースとIELTSコースは厳しめに管理されている。例えば3カ月ごとに行われるチェックテストで、望ましくない結果を続けて出した場合は現在のチームから外されることもある。
テストの内容は、グラマー(Cambridge)、スピーキング・ライティング(IELTS)、リーディング(TOEIC)など多角的なテストが用意されていて、長時間に渡って行われます。このようにして当校では講師の英語力を監視して維持・もしくは向上を図っています。
逆にテスト結果が良い講師には、インセンティブや待遇を上げたりして講師のモチベーションアップにも取り組んでいます。それらの結果は、フィリピン人のアカデミックスタッフやマネジャーが常に注意して監視しているので、それほど講師の管理は徹底していると言えます。
―約15年学校運営をしている教育ノウハウとそれを運営できる人材がいるからこそ、成り立つシステムだと思います。特筆してTOEICコースとIELTSがより重視されている様子も伺えました。ようやくCIAのTOEICコースが強い「秘密」が明らかになったと思います。アカデミックオフィスと講師を兼任、つまり運営と現場を知っているIreneだからこそ、知っている事だと思います。貴重な話が聞けました。本日は大変にありがとうございました!
CIAの今後
今回のインタビューではCIAの歩んできた歴史や細部まで知ることができました。「老舗校だから」と言って今までの実績や実力に満足するのではなく、今後も生徒の声に耳を傾け、日々改善を怠らない学校がCIAだと思います。
また来年の2018年にはマクタン島に新しいチェーン校をオープンするという計画もあるので、今後の進展にも注目したいです。コースの改良も行っているので、今後は資格コースだけではなくビジネスコースやTESOLコースにも期待ができます!
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