セブ島の人気校「Cebu Blue Ocean Academy」で勤務するフィリピン人講師のインタビュー記事!しかも、彼女は「セブブルーオーシャンアカデミー」で働くために故郷バギオを離れセブ島に移住をするような情熱ある方です。そこまでして懸ける想いとは!?
現在、セブ島の人気校「Cebu Blue Ocean Academy」で英語教師として活躍する「Ms.Hazelyn」。幼き頃から教師になるという夢を抱き、大学生の時に親元を離れ「学園都市バギオ」へ。バギオにある大学を卒業後、Public School(公立学校)で教員として勤務。その後、バギオのPINESに英語教師として採用され、バギオから現在の学校に派遣された。
*インタビューは2016年9月に行われたものに基づいています。
【第2弾記事はこちら↓】
子供の時からの夢=教師
(学園都市として知られるバギオ。マニラから車で6時間ほど、ルソン島の北部にある山岳地帯に位置します。アートの町としても知られ独特のオシャレな雰囲気を感じさせます)
―本日はよろしくお願いします。まず単刀直入にお聞きしたのですが「教育」になぜそこまで情熱を懸けるのですか?
まず私が「先生になりたい、教師になりたい」と思ったのは小学校5年生の時です。他の生徒と一緒に遊んでいる時もいつも私が先生のように振る舞っていたのをよく覚えています。小さいときは数学が得意でよく周りの子に数学を教えてあげていました。
そして、本当に「学校の先生になる」と決意したのは高校生の時です。だから大学に入学する前から教育学(メジャー)を専攻すると決めていたので、高校生の時からいつも意識していました。
それで最終的にバギオにある大学に入学した時に教育学を専攻することになりました。
―教師という職業に本当に憧れていたのですね。日本では「やりたいことが分からない若者」が多くいると言われていますが、そんな幼き頃の夢に向かってずっと努力し続けるってすばらしい事だと思います。それで、その後は順調に進みましたか?
「教師の給料が低い」という現実
一度だけ大学の専攻を決めるときに「教師の給料が低い」という現実を受けて、悩んだ時があります。
フィリピンでは学校の先生を含め教師という職業の給料は比較的低いです。大卒で英語に堪能なら、銀行や外資系、コールセンターなどで働く方が給料が高い場合が多いです。
もちろん、給料は生活に関わるほど大事なことなので、その点で教師になるか企業で働くか悩みました。
それでも教師になりたい!
でも、教師は私にとって特別なものです。何かを生徒に教えるということは生徒から尊敬を受けることができます。報酬として戻ってくるものはお金ではなく生徒からの尊敬と感謝です。
そして生徒に全てを教えることができた最後の瞬間には、とても幸せを感じることができます。例えば、生徒たちの助けになることができた、何かを教えることができた、目標達成へと導くことができた、と私はいつも強く感じます。
―感動的ですね。たしかにフィリピンでは教師の給与がそこまで高くないと聞きます。次の質問に移りたいのですが、Public School(公立学校)からLanguage School(語学学校)へとキャリアチェンジをしたのは何故ですか?
学校の先生から英語の先生に
大学卒業後はバギオにある公立学校の先生としてキャリアをスタートさせ、小中学生の担任の先生として勤めました。知っているとは思いますが、今フィリピンでは語学学校が各地で設立され講師の需要も非常に高くなっています。
それで公立学校の先生から語学学校の講師になるというパターンも増えています。私の友達にもそういう方がいて、それでその友達から「語学学校の講師として働いてみれば?」とお誘いを受けました。
それがきかっけとなり、バギオにあるPINESのESL講師として面接を受けて最終的に採用されました。公立学校では、もちろん生徒が全員フィリピン人だし、長期でそのクラスの責任を持たなければいけません。
しかし、語学学校の生徒はもちろん様々な国籍の人がいますし、彼らのバックグランドも学生、学校の先生、医者、教授、ビジネスマン、経営者など多様な人々に出会えることができます。
私は、自分が心地が良いと思える場所(コンフォートゾーン)にずっと留まるのが嫌なので「挑戦してみよう!」と思い、公立学校の先生から語学学校で英語を教える先生へとキャリアチェンジしました。
それで、ちょうどその頃PINESが新しくセブに校舎を開設すると聞いて「チャンスだ!」と感じ、面接を受けそれに合格しトレーニングを受けセブ島に来ました。その時は既にバギオに8年間も住んでいるし、視野をもっと広げたいとも思っていました。
セブに移住後、異なる環境での困難
(Cebu Blue Oceanの先生は約半数がバギオ出身の優秀な人材揃い)
―セブブルーオーシャンアカデミーに来てから1年近く経つと思いますが、生活面や仕事の面で大変なことなどはありましたか?
特に最初の1カ月は厳しかったですね。大学生の時に親元を離れてバギオに住んでいたので、家族をひどく恋しがることはなかったですが、語学学校での仕事は難しく感じることがありました。
公立学校と語学学校での先生としての仕事は「教育」という観点ではずれていませんが、全く異なります。語学学校での生徒は全員が私(フィリピン人)にとってみれば外国人なので、言葉や文化の壁に当たることがありました。
ディスカッションやトピックを決めて価値観を共有するような授業をしていなくても、普段から彼らの文化や価値観に直面する機会が日常茶飯事だったので、それに慣れるまでは少し時間がかかりました。
でも1か月もすれば、セブ島での生活も語学学校での先生としてのお仕事にも適応することができたと思います。異文化や異なる価値観を持った人に会うことこそ、キャリアチェンジする際の一つの動機でしたし、彼らに適応するというチャレンジも達成できて自分の成長も感じれました。
―たしかに、そう考えるとフィリピンの公立学校と語学学校で働くことは「教育」という軸はずれていなくても、異なる点は多いですよね。考えたこともなかったです。最後に、フィリピンで勉強している留学生や英語学習者に対して、アドバイスやメッセージがあればお願いします。
留学生や英語学習者にメッセージ
わかりました。生徒によって英語力のレベルやバックグランドは異なります。他の人の英語力と比較して落ち込んで、勉強に行き詰っている人もいると思います。
でも、本当に英語を習得したいのであれば、レベルなどに関係なく、自分自身を助けるために努力することが大切だと感じます。
先生や講師は生徒の学習の手助けをすることはできますが、最終的に目標を達成するのは生徒自身です。先生だけの存在で生徒の目標は達成することはできません。だからこそ、生徒は自分自身のために自立して学習に努めることが重要です。
自分の努力を顧みず先生に期待をしすぎると、最終的に失望するのは生徒自身です。もう一つ実践的なアドバイスをしておくと、英語学習でより重要なものは「文法より単語力」ということです。
よく生徒が「私は文法ができないから英語が話せない」という人がいますが、個人的には単語力の方が大事だと思います。たとえグラマーができてもボキャブラリーを知らなければ、文章さえ作ることができません(使いたい単語自体わからないから)。
―たしかに。日本の英語教育はグラマー優先に進めてきて「多くの日本人が英語の文法は知っているけど、英語を話せない」という状態になっています。一応ボキャブラリーを学習する機会はありますが、あくまで単語を使うのではなく、暗記するものとして捉えていることが多いと思います。
単語をただの暗記学習にするせいで、単語の用法を知らず、正しい文章を作ることができない、また読むことはできても書いたり話すことはできない。個人的にも、英語の単語は「実際に使うための単語」として学習するとより実践的になると感じています。
もちろん、日本では英語を使う場面が少ないので、環境のせいもあると思います。でも日本人や韓国人はとても旅行好きだと生徒を見てて思います。旅行以外にしろ、とにかく英語を使える環境が整っている場所で、その「機会」を利用することが非常に大事なことだと思います。
―Ms.Hazelyn、本日は貴重なアドバイスや様々なことを共有してくださりありがとうございました!
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