「英単語の覚え方」30言語を習得したイギリスの探検家から学ぶ

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30もの言語を習得したイギリスの探検家「Richard Burton」が実際に行っていた英単語の覚え方・11つのプロセス・ステップをご紹介します。

 

みなさん、こんちには!「e-student」のりょーたです。

 

今回は「英単語を覚える11つのステップ」を実際の事例を基にご紹介します。単語(語彙)は言語習得には絶対欠かせない要素であり、また永続的に学習をする項目になります。単語を暗記するといっても、長期記憶にしっかりと定着させ、それを正しく使うことは意外と難しいですよね?

 


 

はじめに

 

しかし、今から100年以上前の時代に、いとも簡単に約30言語を巧みに操ったあるイギリスの探検家がいました。彼の名はRichard Francis Burton(1821-1890)。なかなか日本で彼を知っている方は少ないと思います。様々な肩書きがありますが主に探検家として知られ、また約30もの言語を習得していて、言語学の研究において成功事例として紹介されることもあります。

 

一説によると彼はたった2カ月で新たな言語を一つ習得できたそうです。

 

今回はそんな「言語の達人」が実際に行っていた語彙の習得法・11つのステップを公開したいと思います!語彙習得についてリチャード氏自身が綴った文章とともに、単語を暗記するまでの1~11のプロセスを3つの章に分けて解説をします。

 

関連記事:「英単語の暗記法」短期記憶から長期記憶へと定着させる11のコツ

関連記事:英語学習に欠かせない「ボキャブラリーの重要性」とは。

参考文献:Scott Thornbury “How to teach vocaburary”, Pearson

 

単語暗記の基本ルール(1~4)

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単語暗記の基本ルール(1~4)では、Richard Burton氏が実際に行っていた1~4のステップを紹介しながら、その解説をします。1~4は彼のテクニックの基本的な手順であり、その次へ続く手法への基盤ともなる大事な部分です。

 

1 コミュニケーションにおいて最低必要限のインプット力を身につける

 

まず、私が絶対に必要だと思った簡単な文法と単語から覚え、その言葉と形式にマークを付けた。

 

1つめの語彙習得のプロセスは、コミュニケーションにおいて最低必要限のインプット力を身につけることです。まず、0の状態から語彙習得を始めるということは、インプット(語彙や文法の知識)が全くないという状態です。まずは簡単な英単語や文法を学び、コミュニケーションで最低限必要な知識を頭にいれます。

 

ちなみに日本の中学校での指導語数は1200語程度と指定されており、高校においては1800語程度とされています。なので、最低必要限という観点から見ると、日本の義務教育にあたる中学校での1200語が相応しいかと思います。

 

したっがって、0から英語を始める初心者の方は、中学校レベルの単語と文法をまず優先して学習する必要があるということになります。

 

関連記事:英語学習者が覚えるべき単語数はどのくらい?

関連記事:留学前の英語学習に役立つ【オススメの参考書10選】初級~中級者向け 。

 

2 ルールより先にアイテム単位で暗記する

 

そして、それらの単語と文法をリスト化したものをポケットにいれて持ち歩き、暗記した。

 

彼は、最低限必要だと思う単語と文法をリスト化したものを、いつも持ち歩き、暗記しました。ここでのポイントは、早めの学習段階で言葉のルールを覚えようとするのではなく、アイテム暗記(item memorization)を行うということです。

 

例えば、英語に関しての知識が乏しい場合に、いきなり複雑な文法のルールや構文の構造などを理解しようとしても、全く頭に入りませんよね。

 

それと同じで、初期の学習段階では単語や形式を素直にそのまま暗記するということです。1つめのステップで学ぶ単語や文法を決めたら、それらを疑いなく理解し、そのまま記憶に留めます。

 

3 忘却曲線を意識しながら継続して復習する

 

期間をおいて、それらを継続して復習した。

 

3つめのステップはその自分が覚える単語を分散した周期で何度も復習することです。

 

Richard Burton氏に関する研究結果で、その期間をおいて復習するという学習方法(分散練習)は、記憶と深く関係する忘却曲線に基づいていたという一説があります。

 

忘却曲線とは心理学者であるヘルマン・エビングハウスが記憶の忘却(忘れること)と時間の関係性をグラフに表したものです。

 

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エビングハウス氏の結果によると上の画像の通りになりますが、なんとその忘却曲線に基づいてRichard Burton氏が語彙の習得をしていたという諸説があります。その効率的なSpace Learningの学習方法が以下です。

 

1 覚えた直後に、復習する(数分間でもOK)

2 1日後に再度復習する

3 1週間後に復習する

4 2週間後に復習する

5 1か月後に復習する

(多くの人は、覚えた直後の復習をしていない)

 

関連記事:一度暗記した英単語を二度と忘れないようにする科学的な方法

 

4 勢いよく一気に復習する

 

私は、復習する時に一度に決して15分以上の時間をかけなかった。なぜかというと脳に負担をかけすぎ、新鮮さを失わないためだ。

 

かなり驚きですが、彼は復習に15分以上かけなかったそうです。1セット15分と時間を短く区切り、常に頭が新鮮の状態で語彙習得に励んでいたのですね。時間配分は個人の自由ですがやはり頭が集中した状態で学習に臨むのは効率的だと思います。

 

長時間、単語の暗記を黙々とやっていくと、いつしか集中力が途絶え「本当に単語は身についているのか」と疑ってしまう事もあるでしょう。単語はメリハリをつけて常に脳が新鮮な状態で学習するのが望ましいそうです。

 

 

洋書を読んで単語を定着させる(5~8)

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洋書を読んで単語を定着させる(5~8)では、Richard Burton氏が実際に行っていた語彙習得(5~8)のステップを紹介しながら、その解説をします。ここでは、単語暗記の基本ルール(1~4)を基盤としながら、洋書やリーディングテキストを用いながら効果的に単語や文法を暗記する手順を説明します。

 

 

5 テキストを読むにあたって十分で核となる語彙を習得する

 

1週間で簡単に約300語を暗記した。

 

なんと彼はわずか1週間のペースで簡単に300語を習得したそうです。ステップ1ではコミュニケーションにおいて必要な語彙でしたが、5つめにおいてはCore Vocabularyを習得します。

 

ある研究データの数値ではネイティブスピーカーがよく使う日常生活で使う語は2000語だと言われています。つまり、言語の核となる単語(Core Vocabulary)は約2000語となります。彼の場合だと、300語程度を習得した時点で簡単なテキストを読み始めましたが、どのくらいの語彙を習得してテキストや洋書を読み始めるかは個人次第だと思います。

 

しかし、Richard Burton氏が初期の段階で洋書やテキストを読み始めたように、早めにリーディングを通して語彙を覚えるという方法も行っていくのが効果的だと思います。

 

 

6 自分の語彙レベルに合った興味のある簡単なテキストを選ぶ


Penguin Readers: Level 2 ALICE IN WONDERLAND (Penguin Readers, Level 2)

 

そして、難易度の易しい本(リーディングテキスト)を選んだ。

 

ある程度の語彙や文法をアイテム記憶したところで、彼は早速、外国語で書かれた易しい本を手に取りました。

 

ここでのポイントは、選ぶテキストは自分が興味のあるもの・既に馴染みのあるテーマのもの・自分の語彙力に比例したものを選ぶことです。「洋書を読む」ってなかなかハードルが高いと感じますが、自分の難易度に合った興味のある内容ならば、意外と簡単に読み進めることができます。

 

さらに、本を読むことによって物語自体を楽しみながら新しい知見を広げることができ、それと同時に新たな単語や文法の用法まで自然に学習できます。また今まで習ってきた語彙や文法の復習にも効果的です。

 

最近では英語学習者用に開発された洋書やテキストも多くあるので、英語初心者の方・語彙が少ない方でも楽しむことができます。代表的なものとしては、Penguin Readersという英語学習者用に開発された洋書シリーズがあります。

 

レベルはEASY STARTSからレベル7まで分かれており、見出し語も200からあるので、もちろん英語初心者・英語上級者の方まで対応しています。ジャンルも幅広く、小説、映画、古典、伝記、童話、ノンフィクションなど、多様なニーズに答える作品があるので、自分の興味のあるテーマや馴染みのあるものまでも揃っています。

 

レベル 見出し語 資格基準
EASY STARTS 200語 レベル1と同等程度
レベル1 300語 TOEIC250点,英検4級程度
レベル2 600語 TOEIC350点,英検3級程度
レベル3 1200語 TOEIC400点,英検準2級程度
レベル4 1700語 TOEIC500点,英検2級程度
レベル5 2300語 TOEIC600点英検2~準1級程度
レベル6   3000語 TOEIC730点,英検準1級程度

 


Penguin Readers: Level 3 FORREST GUMP (Penguin Readers, Level 3)

 

7 意図的にどの単語を学ぶのかを決め、ハイライトする

 

自分が覚えたいと思う全ての単語をアンダーラインした。

 

彼は本を読み進んでいくうちに出てきた分からない単語や忘れてしまった単語の全てにアンダーラインを引きました。

 

単語帳や洋書を読んでいると、必ず新出単語や既に忘れてしまった単語などはたくさんでてきます。しかし、意図的にそれらの単語に記しを意識的にそれらを学習することによって定着させることができます。

 

 

8 再び、目標の単語を継続して復習する

 

アンダーラインを引いたのは、その印を1日に1回は読み直すためである。

 

7つめのステップで目標の単語を設定した後は、再び継続して復習します。効果的な復習をするタイミング・周期は3つめのステップをご覧下さい。

 

 

音を活用し単語を長期記憶へ(9~11)

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音を活用し単語を長期記憶へ(9~11)では、Richard Burton氏が実際に行っていた聴覚や発音を活用する勉強法を紹介しながら、その解説をします。

 

9 苦手な発音は徹底して練習する

 

例えばアラビア語の「Ghayn」ような新しいタイプの音に出会った時は、正しく発音するために一日に何千回も繰り返し練習した。

 

アラビア語の例を出して発音の重要性を説いてます。

 

一つの単語のために、一日に何千回も発音の練習をするのは流石にやりすぎだと思いますが(笑)

 

30言語の外国語を習得し、探検家として世界中の人々と交流してきた彼だからこそ、それほど発音の重要性を認識しているのだと推測します。アラビア語の例はかなり極端なものだと思いますが、発音は言語・語彙習得において核となる要素です。

 

なぜかというと、正しい発音を知らなければ他者との意思疎通ができないからです。書くことや読むことはできても、間違った発音で単語を覚えてしまうと、スピーキングとリスニング力の精度が下がります。反対に、正しい発音の仕方を知っていれば、話すことも聞くこともできるので、その中で実践的な単語力を身につけ、さらに記憶の定着へと刺激します。

 

 

10 必ず声に出して読む

 

読書をする時は、聴覚を使って記憶を定着させるために、必ず大きな声を出して読んだ。

 

Richard Burton氏は語彙の音を活用して、記憶の保存を促進させました。

 

「必ず大きな声を出して」というところが、なかなか不慣れなことだと思いますが、頻度も声量も徐々に上げていけば問題ないかと思います。人前や自習室で大声で発音練習をしたらかなりの迷惑になるのでマナーを守った上で行いましょう(笑)

 

11 心の中で発音する

 

私はいつも、自分が学んでいる言語で会話をする時、その母語話者に続いて彼らの言葉を心の中で発音した( subvocalization )。そのようにして、発音と強調のコツを掴むのだ。

 

彼は、記憶をより定着させるために発声を伴わず心の中で発音をしました。

 

このテクニックは色んな場面でもすぐに応用ができそうですね。もしかしたら既に無意識の内に実践している方もいるかもしれません。さすがに1対1でネイティブスピーカーと会話中にそんな事をする余裕はないかも知れませんが、英語のグループクラスの時や複数人での会話なら応用できるチャンスはあるかと思います。

 

また通学中や自習室などで英語の勉強をしている時は、文章を発声するのではなく、心の中で発音することもできます。

 

 

おわりに

 

「言語の達人」が実際に行っていた単語の勉強法を3章(1~11)に分けて説明してきました。情報量が多いですが、語彙力を増やしたいと考えている学習者の方にとっては、かなり有益な情報が載っていると思います。

 

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りょーた
高校生の時に行った2か月間のフィリピン留学でTOEIC900点を取得し、大学2年時にはマニラにあるデ・ラ・サール大学に交換留学する。20才の時に、学生に特化したフィリピン留学エージェント「e-student」を設立。これまでにフィリピンの語学学校を10地域・80校以上視察、3校に留学経験あり(セブ島、イロイロ)。専攻は第二言語習得法。詳しいプロフィール(http://kr-ryota.com/profile)

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