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今回は「世界で最強の言語トップ10」をランキング形式でご紹介します!みなさん、本当に強い言葉は何語だと思いますか?「①母語話者・第二言語話者の数字が分かるランキング、②世界で最も使用される言語ランキング、③世界で最もパワフルな言語TOP10」の順で書いていきます。そして最後に「将来(2050年)、最も影響力の出る言語ランキング」も載せてあるのでそちらも必見です。
世界に存在する言葉・言語数
突然ですが世界でどれくらいの言語数が存在するか分かりますか?この地球には約200か国ほどありますが「言葉の数も国の数と同じくらいでしょ」と思っている方がいたら、かなりのショックを受けることでしょう。
2015年版のEthnologueによるとなんとその数は7097言語だそうです。
とんでもない数字で想像し難いですが、それほどの言葉が世界で使用されているんですね。ところがそのうちの約2000言語は1000人以下の話者しかいなかったり、主要言語に移行することによって少数派の言葉が失われつつあります。
実のところ、多くの学者は3000を超える言語が次世代にはなくなってしまうと予測しています。
ますます近代化が進んでいる昨今では、マイノリティ派の話者がより使用されている主要言語へと移行しています。例えば、英語・中国語・スペイン語などの言葉は、世界でよく使用されている言語比率を大幅に占めています。
反対に、少数民族や小国で使用されているような言語の話者比率は圧倒的に低いですよね。
さらに、グローバル化が進む現代では当たり前のように海外に旅行ができ、ネット上などで各国の人々と簡単に交流ができるようになりました。言語・言葉は多様な文化や人々を結ぶツールとしての役割を果たします。
3つのデータ統計から見るランキング
本題の前に確認しておきたいことは、本記事の趣旨は、最も学ぶ価値がある言語トップ10を紹介することです。母語話者数や使用頻度率だけの表面的な情報にとらわれず、様々な基準でクリアした最もパワフルな言語を導きだします。
しかし、世界言語ランキングに関する情報や記事は多く出回っていますが「問題点として、その順位が不安定」であることが多いのも事実です。その理由は、情報源にタイムラグがあったり、順位を決める基準が異なることにあります。
最も大切なことは、それぞれの情報を正しく整理して理解することです。例えば、学習言語として人気な英語やフランス語の場合、母語話者数だけをカウントしたならばその順位は下がってしまいます。
なぜなら、この両言語は母語話者数よりも第二言語や公用語として使用されている割合の方が圧倒的に多いので、母語話者数だけで他の言葉と比べてしまっては不利になります。中国語の母語話者は約10億人に達するので敵いませんよね。
何が言いたいかというと、そのような統一性のない情報源のせいで読み手が混乱してしまい、結局どの言語・言葉に最も学ぶ価値があるかという疑問を解決できなくなってしまうということです。
ですので、本記事では3つのデータを用います。1つめのデータは母語話者・第二言語話者のランキング、2つめは世界でよく使用される言語ランキング、そして最後に最もパワフルな言語トップ10をご紹介します。
①母語話者・第二言語話者数ランキング
こちらの表は2015年版「Ethnologue」による母国語と第二言語話者数のランキングです。若干古いデータのものが入ってたり、新しいデータのものが混ざっているので、あくまで参考にして下さい。話者数の変動は激しいです。国民の総人口に直接影響を受けるので、その点に注意をしてください。また、この数字には言語習得者の数が含まれていません。
- 1 中国語 10億5100万人
(母語話者:8億9900万人 第二言語話者:1億7800人)
- 2 英語 8億4000万人
(母語話者:3億3000万人 第二言語話者:5億1000万人)
- 3 スペイン語 5億7000万人
(母語話者:5億人 第二言語話者:7000万人)
- 4 ヒンドゥー語 4億9000万人
(母語話者:3億7000万人 第二言語話者:1億2000万人)
- 5 アラビア語 4億2200万人
(母語話者:2億9000万人 第二言語話者:1億3200万人)
やはり、話者数となると中国語が1位ですね。また今後も人口が増えると予測されているので、おそらく人口数でいったら1位をきっと独占し続けると思います。2位は世界共通語とも呼べる英語がランクインです。
母語話者の少なさに驚かれる方もいるのではないでしょうか?
3位はラテンアメリカで国際語となっているスペイン語がランクインをしました。スペイン語はほとんどの中南米で通じるグローバルな言語です。4位と5位は近年需要が上がってきているヒンドゥー語とアラビア語です。
インドは人口が多いことでも知られていますが、多民族や様々な宗教から派生する超多言語国家です。
- 6 マレー語 2億8100万人
(母語話者:7700万人 第二言語話者:2億400万人)
- 7 ロシア語 2億7500万人
(母語話者:1億6000万人 第二言語話者:1億1500万人)
- 8 フランス語 2億7200万人
(母語話者:8000万人 第二言語話者:1億9200万人)
- 9 ポルトガル語 2億6200万人
(母語話者:2億3000万人 第二言語話者:3200万人)
- 10 ベンガル語 2億4500万人
(母語話者:2億2600万人 第二言語話者:1900万人)
「7位ロシア語」と「8位フランス語」の上にランクインしたのはなんと「6位のマレー語」です。個人的には意外でしたが、マレー語は人口が多いインドネシアやマレーシア、シンガポールなどで公用語となっています。
ちなみに10位のベンガル語はバングラディシュやインドなどでよく使用されています。
このランキングは話者数を基準にしたものですが、2つめのデータでは「世界でよく使用される言語」について見ていきます。こちらの統計ではバイリンガルや言語習得者も集計に入るので、上記のランキングとは異なります。
②世界で最も使用される言語ランキング
「The most spoken languages world wide」という表題から持ってきた統計です。引用元は1万8000以上の情報ソースを所持する「Statista」からです(最終閲覧日2017-04-12)。世界で最も話されている言語ランキングをトップ10までご紹介します。母語話者・第二言語話者・言語習得者の全てを合わせた数字です。
- 1 英語 15億人
- 2 中国語 11億人
- 3 ヒンドゥー語 6億5000万人
- 4 スペイン語 4億2000万人
- 5 フランス語 3億7000万人
- 6 アラビア語 3億人
- 7 ロシア語 2億7500万人
- 8 ポルトガル語 2億3500万人
- 9 ベンガル語 2億3300万人
- 10 ドイツ語 1億8500万人
世界で最も使用されている言語はやはり英語でした。バイリンガルなどの多言語習得者なら大体英語は話せるというイメージもありますよね。
もしこのデータが正しければ、世界の総人口が約70億だとして、英語が話せれば地球にいる約20%の人達と繋がれるという解釈ができます。
ここで、注目すべきポイントは母語話者と第二言語話者の比率でしょう。第二言語話者の割合が多い言葉は比較的に国際言語として役立ちます。
反対に母語話者の比率が大きい言語はその特定の国内で重宝されることを示していると考えられます。その例にまさしく当てはまる日本語は11位にランクインしています。
ランキング集計・統一の難しさ
ここまで2つのデータ・統計を見てきましたが、残念ながら集計の一致は難しいと感じました。この記事を書く前に、英語で書かれた多くの情報や記事をリサーチしましたが、どれもばらばらの集計や数字を出していました。
特に今回のトピックのような大規模な数字をまとめるのは相当難しいことだと思います。むしろ物理的に、正確な数字を出すことやそれを統一することは不可能であるという一説も海外の記事で見つけました。
なぜなら、世界の人口は刻々と変わっていて、それに付随する言語や文化情勢も常に変化しているからです。しかし、今回の本題にまつわるあらゆる情報を探していた時に、興味深いランキングと出会ったんですよね。
それは世界で最もパワフルな言語を数値化にしたもので、5つの基準から各言語を点数化してランキング形式にされていました。つまり、このデータは”世界で最強の言語を決定”づけているものです!
③世界で最強の言語トップ10を発表!
2016年に「World Economic Forum」が発表した”The most powerful languages in the world”というデータがあります。これは「①地理力 ②経済力 ③コミュケーション力 ④知識&メディア力 ⑤外交力」の5つの項目から世界で最強の言語を数値化しランキングにしたものです。
評価方法
1.00ポイントが最高評価で、各項目にある数字はランクを指しています。数字が大きい項目はマイナスポイントになり、反対に数字が低ければプラス項目になります。各項目の評価比率は①~④までが22.5%、⑤が10%という配分です。
- 地理力(Geography):旅行先で当言語が通じるかどうか(どのくらいの範囲で言語が通じるか等)
- 経済力(Economy):経済に参加できる力があるかどうか(GDPや総輸出額など)
- コミュニケーション力(Communication):会話に交わる力
- 知識&メディア力(Knowledge&Media):知識やメディア力(ネットにおいての情報量やアカデミック論文など)
- 外交力(Diplomacy):国際関係に交わる力(国際通貨基金や国連など)
それでは、いよいよ世界最強の言語トップ10を見ていきましょう!
世界最強の言語ランキング決定!TOP10はこちらです↓↓
- 1位 英語 0.889(1・1・1・1・1)
- 2位 中国語 0.411(6・2・2・3・6)
- 3位 フランス語 0.337(2・6・5・5・1)
- 4位 スペイン語 0.329(3・5・3・7・3)
- 5位 アラビア語 0.273(4・9・6・18・4)
- 6位 ロシア語 0.244(5・12・10・9・5)
- 7位 ドイツ語 0.191(8・3・7・4・8)
- 8位 日本語 0.133(27・4・22・6・7)
- 9位 ポルトガル語 0.119(7・19・13・12・9)
- 10位 ヒンドゥー語 0.117(13・16・8・2・10)
やはり「世界最強の言語第1位は英語に決定」です!
2位の中国語との差を約倍に広げて断トツでの優勝。驚くべきことは全項目で最高評価である1位を獲得したことです。唯一のマイナスポイントは英語の母語話者数の数です。中国語(マンダリン)の半数もありません。
1位から10位までのランキングを見るとやはり凄い顔ぶれですね。納得できます。学習言語として比較的人気なフランス語とスペイン語も上位に入ってますね。
嬉しいことに日本語も8位にくい込んでいます。日本語のネックなところは、習得しても日本国内以外(海外)で日本語を使える機会があまりないということ。
10位のヒンドゥー語に関しては、もし全ての方言が一つに統一されれば9位のポルトガル語と8位の日本語を追い抜かすそうです。5位のアラビア語にも注目ですね。
2050年(将来)の言語ランキング予測
最後におまけとして、将来の2050年には順位が変動するのか?という疑問にも答えていきたいと思います。中国語の需要がいつか英語を上回ってしまうのではないか?と考える人もいるかも知れません。先程と同様に「World Economic Forum」がその予測をPLI(Power Language Index)に基づいて発表しているので、ご紹介します。順位に変動があった言語のフォントは黒字表示。また、各言語のポイント数に上下があれば↑↓のように矢印で表しておきます。
- 1位 英語 0.877 ↓
- 2位 中国語 0.515 ↑
- 3位 スペイン語 0.345 ↑
- 4位 フランス語 0.325 ↓
- 5位 アラビア語 0.295 ↑
- 6位 ロシア語 0.242 ↓
- 7位 ドイツ語 0.155 ↓
- 8位 ポルトガル語 0.149 ↑
- 9位 ヒンドゥー語 0.138 ↑
- 10位 日本語 0.110 ↓
1位は不動の英語でした。ポイントは微妙に下がったものの2位の中国語と比べてもまだ大差があります。しかし、中国語のポイントは前回の「0.411」から「0.515」へとスコアを上げています。
前回4位のスペイン語が3位に浮上し、5位のアラビア語は順位こそ変わらなかったものの、ポイントの上昇率は大きいです。残念ながら日本語は8位から10位へとランキングを落としました。2050年だとやはり人口がかなり減っていますね…
おわりに
いかがでしたか?今回は「最もパワフルな世界言語ランキング」を3つのデータからご紹介しました。改めて英語の重要性・必要性というものを痛感したり、様々な言語への新しい発見もあったのではないでしょうか。
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